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Difference And Identity: A Special Issue Of Literature And Medicine

『ガタカ』論に興味を惹かれて購入。
David A. Kirby, "Extrapolating race in GATTACA: Genetic Passing, Identity, and the Science of Race", p.184-200.

遺伝子差別社会が形成されている『ガタカ』の世界では、しかし、遺伝子さえ優れていれば、人種に関わらずエリートになれるという、ある種のユートピアが実現されてしまっている。だが現実には優性主義は今現在存在する差別を助長する形で進展することが多く、この点が、『ガタカ』の批判的メッセージを弱めてしまっている、というような趣旨。正論ではあるがそもそもあの映画を社会批判として見ることに違和感がある。

とはいえ「なりすまし passing」というテーマは、身元確認の歴史から見ても興味深く、以下の文献を教わる。

Passing and the Fictions of Identity (New Americanists)