東大総合研究博物館「維新とフランス」展(5月末で終了)のカタログ。
展覧会のサイトでは「完売」となっていたが、アマゾンで買えた。
会場でパラパラめくったときには、図版も小さめで、ちょっと高すぎると
感じたが、改めて見てみると、展示から興味を持った「横浜仏語伝習所」
教師のシャルル・ビュランの詳しい経歴が載っていたりと、資料的価値は
高い。フランスと琉球との交流史なども興味深い。展示に含まれていた、
ビュランの教え子・山内文次郎の仏語手紙(1867年のパリ万博に同行した
際、フランスから横浜のビュランに宛てたもの)も翻訳掲載されている。


この展覧会では、1867年万博の写真入り入場パスの実物が見れたのが収穫
だった。日本から昆虫標本を展示するためにパリ入りした田中芳男の
スクラップブックに貼られていたものである。写真入りの証明書の類では、
おそらく最古のもの。