kazumichi_h2007-09-07

『未来』9月号はなかなか読み応えがあって一気に通読してしまった。
http://www.miraisha.co.jp/mirai/mirai.html#200709


笠間さんの記事は、ミハイル・セバスティアンという知られざる作家の魅力を浮かび上がらせつつ、エリアーデの隠された一面に目を向けさせ、何よりそのふたりの友情話で泣かせる。


山形ドキュメンタリー映画祭も近づいていることを浅川さんの記事で知らされる。科学映画特集があってパンルヴェなども上映されるらしい。しかしドキュメンタリーと言えば佐藤真氏の突然の訃報には驚いた。


雑賀さんの連載、第一回目はこちらのスピルバーグへの偏愛が邪魔をしてうまく入り込めなかったが、今回も『プライベート・ライアン』への言及がある。しかしこの映画の戦闘シーンに、「そこに参加しているすべての人を…大文字の国家−国民に収監する論理」を見ることに違和感があるのは、僕にはあのシーンが、『ジョーズ』の海岸で人々が逃げ惑うシーンをそのまま反復しているようにしか見えないからである。