ぜんぜん知らなかったが、イランのアフマディネジャド大統領が、去る9月にニューヨークのコロンビア大学で講演した際、女性虐待や同性愛についての質問に答えて、「イランには同性愛者はいない」と発言して物議をかもしていたらしい。


これを知ったのはJean Birnbaumによる『ルモンド』の社説だが、Birnbaumはこの発言自体よりもむしろ、そのときに沸き起こった会場からの笑いに注目している。
http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3232,36-976846,0.html


彼はこの問題を、先日リビアから救出されたブルガリア人看護婦たちの問題と結びつけて、「リビアエイズ・ウィルスをばら撒いた」として収監されていた彼女たちの収監の根拠が、「リビアの夫婦関係は神聖であり、不純な婚外関係は存在しない。だからエイズ・ウィルスは外国から持ち込まれたものだ。そして犯人はお前たちだ」というものだったとする。思わず「笑ってしまう」ような、このようなこじつけも、彼女たちが実際に受けた拷問(手記がフランスで刊行されたようだ)の残酷さを知れば、とても笑えないだろう、というのが、社説の主旨。


Youtubeアフマディネジャドの実際の発言の様子を見ることができた。確かに笑い声が上がっている。
http://www.youtube.com/watch?v=xou92apNN4o