医学史

かつてヨーロッパでは、病気の子供の回復を願って、あるいはその回復を感謝して、子供の体重分の蝋やら金やらを捧げるという習慣が広く見られたようである。 「体重分の何かを捧げる」というのは、ヨーロッパに限らず、かなり普遍的に見られる現象であるよう…

アンブロワーズ・パレ(Ambroise Paré)の『La manière de traiter les plaies(傷の扱い方)』がPUFから復刻されるらしい。1545年に出たパレ最初の書物だそうである。図版がカラーで収録されているようだ。 http://www.amazon.fr/dp/2130564577/ パレの名…

BNの複写サービスで取り寄せた資料を読む。ルジュモー・ド・ケルガラデク(J.-A. Lejumeau de Kergaradec)による、「妊娠研究への聴診の応用」(Mémoire sur l'auscultation appliquée à l'étude de la grossesse)。聴診器を使って胎児の心音を初めて聞き分…

1879年にパリ大学で医学博士号を取得したエアトン夫人のことは、以前ここに書いたが、ジャック・レオナールによると、パリ大の女性の医学博士の第一号は1875年のことらしい。 レオナールの本に引かれていたのは『19世紀の女性医師La femme-medecin au XIXe…